2.7 幸福への自覚
今項では「幸福への自覚」のテープについて心に残ったことをお伝え
させていただきます。
それでははじまり、はじまり。
誦句がいくら言えても実行が伴わないとだめ。
誦句は味わいながら、その誦句に溶け込みながら、生きるように。
幸福への誦句
それ人としてこの世に活きる時、その最も賢明なる考え方は、すべて人間の
身の上に起った事柄は、皆自己自身が 知らず識らずの間に その原因を作っ
たものであると考えて、これを正しく処理して活きる事である。
現実の人の世は決して夢の如くに、何の準備も将《はた》又理想をももつ事
なしに活きるべきものではない。
要するに 常に輝かしい向上への希望を心に抱きて、愛と誠と平和という
気《け》高い聖なる感情で活きるべしである。
今や私は そうした人生への最も階級の高い悟りを、わが心に得た。
従って 私は今後 自己の人生に対する真の責務を果さんには、須(すべか)
らく 自己の生命の中の最高のもの・・・・即ち 霊性の許《きよ》諾《だく》
するもののみを実行することに、ひたむきに心がけよう。
そして この崇高なる理解を深く尊敬し、同時に 現実の実行を徹底せしめ
ることを、自己の努力の中心としよう。
否 そうすることが、人生の一切を 最も正しく向上せしむることであり、
また進歩を確実にすることになるということを、明瞭に合点するからである。
そもや 無限と相結ぼって、絶対に亡《ほろ》ぶることなき唯《ゆ》一《いつ》
のものは人の霊魂である。
誠!永遠の実在である宇宙霊の分派であるところの人の霊魂は、吾等の努力
の行修に拠って研《と》ぎ上げたる積極的の心を通じて、宇宙霊の力を より
多く享《きよう》受《じゆ》する毎に赫《かが》やかしくその光りを増す。
ましてやその心に 更に愛と誠という、至純至聖のものを満たす時、妙なる
かな その生命の全体は、期せずして立ち所に 神格化し、求めずとても至幸
至福の人生を顕現するを得る。
されば この真理に則《のつと》って活きる私は、より一層 わが心の中に、
何ものをも憎まざる 愛の情を豊かにすることに専念しよう。特に特に昼の光
りが 濃紫《こいむらさき》の几帳《とばり》にかげに、その姿を隠す「夜」
ともならば、一《ひと》しおにこの心がけの徹底に ひたぶる精進を為そう。
そは夜の世界こそはわが生命が、宇宙霊の絶大なる「力」と結び合おうとする
尊い時であると同時に、心なく生くる人を向下へと堕《お》とす悪魔の跳《ち
よう》梁《りよう》する 心許すまじき時なれば・・・・・・。
今聞かれた誦句の内容は詳しく話さなくても、講習会を熱心に聞いている人
ならば、ああ、なるほどあの教えがここまで深く、人生への考証を持っている
のかとお分かりになったと信じる。
しかし、聞き方が悪いと、聞きっぱなしで人生への応用ができないと、商売
や健康がうまく行かなくなる。
修行は修行、現実は現実と切り離して考えていては何にもならない。
教えていることを現実に活かしていかなければならない。
それには一言、一言を聞き流さないで、よく聞いて魂の中に受け入れるよう
に。口に入れたものをよくかんで食べるのと同様にして、かみしめて魂の中に
受け入れる。
人生を幸福に生きるための基礎的条件は
「心を研ぎあげること」=「本心・良心を煥発すること」である。心を研ぎあ
げると、研ぎあげた心、それ自身がその人の指導者になって、その人の人生を
迷いから遠ざけて、幸福の世界に生きることができるようになる。
しかし、残念ながら、多くの人が人生事業に対して正しい自覚を持っていな
い。
食べること、着ることや、恋すること、遊ぶこと、あるいは名や地位をつく
る、金を作るとか、人生の手近なことだけに最善の努力をはらうのが、人間の
義務で、そうすることによって、幸福になれるように思っている。
そして、いま聞いたような肝心のことを考えていない。
だから、必然の結論として、現代人は病気や不運が、逃れることのできない災
いだと考える。そして、それが少しも、間違いと考えてないという間違いをす
る。
さて、それでは「心を研ぎあげる」にはどうするか。
(1)心の積極化、精神統一
始終心の態度を積極化して、そして心を使うとき、精神を統一することを
失わないように心がけること。
結果ではない。
結果と思ったら大変な違い。
世の中の多くの人々、特に心を研ぐことを教えている人達は結果を積極、精
神統一に置いた。
「心を研いで心を積極的態度にすること。そして、できるだけ心を一生懸命
常に雑念妄念を取り払って、精神統一できるように心がけなさい」と説く。
現在を自分のものにしなければいけないのに未来に目的をおいて、それに到
達することが、修行だと心得ているが、それは違う。
あなたがたは、いきなりぶっつけ本番「何事にも積極的に対応し、何事も精
神統一化する」だ。
分かったね。こういう非常に違っている点にサット気が付かなければだめな
んだよ。でないということ、することが月並みになってしまう。
まず、精神的態度を積極的にすること。それが、要するに生存に対する何が
あってもくずしてはいけない心がけ。そして心を使うときに精神を統一して使
うというふうにする。それが正しい順序で、正しい方法で心を研ぐということ
になるわけだ。
(2)観念要素の更改法
要するに、この2つのことをかわるがわる、実行してゆくには、観念要素の
更改をもうすこし真面目にやってごらん。そうしないと、精神内容の整理が完
全にならない。精神内容の整理というのは潜在意識を整理すること。潜在意識
を整理するのは観念要素を更改するということ。
とにかく夜の寝がけの心だけでも変えてごらん。
(備考)
観念要素の更改法については、次の書の268ページに簡単な解説がありま
す。
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★観念要素の更改に関する秘訣
昼と夜との心の使い分けを心がける。
どんなに昼間に心を乱すようなことがあっても、夜になったら心を積極的に
するよう努力する。これは何千年来のヨーガの教え。
夜になったら積極的になってしまえばいい。精神統一をすればいい。
夜になったら、優れた心になると同様に、優れた言葉のみを使う。
(3)正義の実行
本心・良心が咎めないことを実行する。やってはいけないのではないかと、
気咎めを心に感じる事を、行なわないこと。
(4)安定打座
安定打座をすれば、本心・良心がひとりでに煥発される。
(備考)安定打座については次の書175~178ページに簡単な解説があり
ます。
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(5)最も気高い気持ちで生きる
どんな人にあっても、どんな場合にも「人間というものはみんな幸福に恵ま
れるようにできているものである」という気持ちを失わないことである。
気高い気持ちで思い、話す。
そういう気持ちでいれば、健康で、幸せな人生を生きれるようにできている。
喜びと悲しみの違いは、人生を喜んで光明をもってながめるか、暗い陰うつ
な方面に注意を持って行くかの違いだけなんだ。
だから嬉しいことがないとしても、自分自身は大きな歓喜と、大きな喜びと、
大きな満足で生きていることを「言葉」で表現しなければならない。
愛と誠と調和以外はないんだというつもりで生きなさい。
自分の幸福を考えたら、人の幸福を考えるといいんです。
人々よもっと幸福になれ、という気持ちで話したり、聞かせたりする。そう
いうふうに生きてください。そういう尊いところに気持ちをおいてください。
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発行元:アクティブウェブ
編集:荒滝俊政
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