２．４ 観念要素の更改法
本項では「観念要素の更改法」のテープを聞いて心に残ったことをお伝えさ
せていただきます。
それでははじまり、はじまり。
９０歳の今でも私自身分からない所があるのに、１０年や２０年聞いただけ
で分かったように思う人がいる。
話は分かるかもしれないけれど、自分のものになったかどうかはわからない。
生きているんだから、あかがつく。
９０歳になっても、煩悩はでる。でるけれど、その煩悩を私はハッハッと切
ってしまうことができる。
それがありがたい。
ですから、私自身も寝がけは純粋な気持ちになるように努力するのです。
寝ながらやって、そのまま寝ちゃっていいいい方法なんだから。
理想は寝るときに、尊く、強く、正しく、清い心、つまり無心で寝ることな
んだが、それは最初の内はできない。最初のうちは思えば思うほど、考えれば
考えるほど、楽しいことを思う。
心に嬉しさを味合せてあげなさい。
心が重くなるようなことを思いながら寝る人は、寝るときに毒薬を飲んで
寝るようなものだ。
寝るときに世界一えらい人になって寝ても、だれも文句は言わないから。
だからやりなさいよ。
私の師匠の頭山満さんが「天風のようないいことも悪いこともさんざんした
人間だからこそ、その言っていることがみんなの魂にピタッとくるんだ。」と
言ったと伝え聞いたときには涙が出るほど嬉しかったけど、もとを考えたら、
私はなっちゃいない。なっちゃいなかったからあなたたちも実行できるんだ。
だから、寝る前の１０分か１５分でいいんだから。
世界一の偉い人間になり、世界一の奇麗な人間になり、世界一正しい人間に
なるには大した苦労はいらないでしょう。
なりなさいよ。
なっているだけでも気持ちがいいから。
心の中に自分でも愛想がつくような汚さを漂わせているときと、心に我なが
ら尊いなと自分の心の状態に尊敬を感じるような自分と、どっちがいいか今夜
試してごらん。
それがやがて時きたると、毎晩毎晩そういう方法をやりながらたいした努力
をしないで、半年、１年、２年と経つうちにまったく人間が変わってしまって
いるということに気がつくときがきますよ。
病になった、運命が悪くなった、大きな出来事があったというときに、まっ
たくその心の乱れが違ってくる。
いままで、こんなことがあったら夜も眠れなかったのに、平気で眠られると
か、そんな状態になる。
それから、昼間起きているときにできるだけ努力して、何事にも、明るく、
朗らかに、生き生きと、勇ましい状態で対応するんです。
それを徹底するには、言葉に気をつける。普通の人の口をついて出てくる言
葉は消極的な言葉であることが多い「まいった、へこたれた、悲しい、腹が立
つ、恐ろしい、助けてくれ」こういう言葉は使わなくても生きていける。
病のときは病のことを気にかけるのは当たり前だ、心配なことがあれば心配
だと口に出すのは当たり前だと思っているかもしれないが、それがいけない。
言葉というものは、”気なし”にいっている言葉でもその言葉に
「潜在意識に強い圧力をかける」力がある。
だから、できるだけ消極的な言葉を使わない。難しいなと思っちゃいけない。
こうしていれば段々と積極的になってくる。
それから、不平・不満を絶対に言わないこと。
これは「癖」だから。
世の中には、寝床も持っていないような人もいる。食べるものも月に数回し
か、口に入らないような人もいるんだ。
それを考えたら、何にも不平・不満を言うことはないだろう。
感謝と感激でもって生きなさい。何でも感謝して、何でも喜んでいるように
心を取り替えなさい。
つまり遠慮なくいうと、もう少し善人になりなさい。
病が出ようが運命が悪いことが出ようが、これを感謝に振り返ればよい。
ああ、天はまだ自分という人間をもっともっとより良くするためにこの尊い
試練を与えられたか。まだ自分の行いの中に欠点があるからこういうことがお
きたんだと、反省の思いから、自分の心を悔い改めるという健気な心になって
ごらん。そうすれば向こうの方からどんどん、退散するから。
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