2.1 箴言注釈
天風会日曜行修で聞かせていただきました、天風哲人の「箴言注釈」の内容
についてお話させていただきます。
このテープは天風師がご自身に対する格言として作られたものだそうで、少
し難しいところもあるかもしれないという注釈付きで聞かせていただきました。
積極一貫で活きて行く上で大切なことが沢山含まれていましたので、心に留
まったことをご紹介させていただきます。
(1)本当の人間としての自覚
人間には他人の気持ち、事件、病などにすぐに圧倒される人と、まったく悪
い力に倒されない人がいる。99%が前者であるが、断然後者であるように努
力しなければならない。
(2)自己を知れ
ソクラテスが「Know Thyself:自己を知れ」と言ったが、それ
は一般的に自分の「性格、性癖、欠点などを知れ」というように解釈されてい
る。しかし普通の生活をしている自分を認識してもだめなのだ。
本当に大切なのは何かあったとき、有事のときの自分を掘り下げて考えなけ
ればいけない。
何かあったとき、あわてはしないか。うろたえはしないか、冷静な考えがめち
ゃくちゃになりはしないかと考えなければいけない。
そのためのには、過去と現在を突合わせて考えると分かり易い。昔あった有
事が今起きたらどうだろうかと。
また、現在のままで未来もいいのか悪いのか?と考える。
そのように自分を主観的に、客観的に、縦から横から観察するように考える
ことが必要。
そうすれば自らを信じる力、自信力がつくられてくる。
(3)自信力
ヨーガで次のような教えがある。
「およそ人間世界の出来事は清純な水のようなもので、味も、匂いも、色もな
いものである。
その清純な水のような出来事に対し人間の自信力で味、匂い、色が付いてく
る。自信力の強い人には喜びとなり、そうでない人には同じ事象が悲しみとな
る」
人間の世界の喜びも悲しみも自分の心が作っていることに気が付くこと。
それに気付けば、何か問題がおきて元気がなくなったことを感じたとき、通
常の人が、先ず原因を解決しようとすることが誤りだと分かる。
元気をなくしているときには、次のように考えなければならない。
「もしもこの出来事で、いくじをなくしたり、意気消沈したりしたら、自分
の人生は流れに漂うわら屑のようなものになって、人間の生命の光が消えて
しまう。
この光はいかなることがあっても輝き続けなければならない。であるから原
因を解決しようとする前に先ず、元気を取り戻すのが先決であると」
(4)人生の出来事に対する責任
自分の周りに起こることはすべて、自分に一部は必ず責任がある。
意識して(顕在意識で)思ったこと、無意識(潜在意識)で思ったことの違い
はあるにしろ、心に思ったことが実現化してきている。
(5)悲しいとき、辛いとき心に思わせること
悲しいとき、辛いとき、まっさきに考えなければいけないのは、すべての消
極的な出来事は、心が積極的になれば、もうまったく大丈夫だということであ
る。
どんな場合にも心を明朗に一切の悲しみ、苦しみも、ほほえみに変えるよう
に。そうすれば、悲しいこと、辛いことの方から逃げて行く。
(6)優れた人
優れた人には不運などはこない。優れた人は、心が積極であるだけでなく、
心に気高さを持っている。気高さとは、やせ我慢でなんとか強くなろうとして
いるのではなく、淡々として強くなり得ている状態である。
(7)本当に幸福を感じる人
本当の幸福を感じて活きている人は、その心の中に、絶えず高尚な積極的観念
が熱烈に盛り上がって活きている人である。
仮に周りから、不幸や悲しい状態に見えようとも、そのような人は幸福なので
ある。
(8)運命を正しく征服する
悪魔が好んで行おうとすることの反対の行為を行ってこそ、運命に勝ち、幸
福でありうる。
何事もすぐ運命だと早合点するような軽率さがなくなったら、平和、安全、
幸福に恵まれた人生を歩むことができる。
(9)人間の意志と知恵
哲学者イブセンは「人生の一切は意志と知恵で支配できる」と言っているが、
それだけでは不足している。「意志と知恵」はたえず細心の注意を持って、そ
の向上を図らなければならない。
軍隊も、数をそろえただけでは駄目で、常に訓練をしておかないと使い物に
ならないのと同様のことである。
(10)よき運命と意義ある人生
よき運命と意義ある人生を活きるには、常に正しき向上の希望、夢を持つ必
要がある。
希望、夢を持たず、ただ生きているような生活をする人は流れない水に等し
い。
自分を知るものは賢者である。自分を信じる者は立派な哲学者である。しか
し、理性のみを信じてはいけない。理性は本能に勝てない。理性より一段上の
霊性心(本心・良心)とともに活きる人が真に優れた人である。
(11)人を救うということ
人を救うことは良いことであるが、当面の困難の解決ではなく、正しく、そ
の人を精神的に向上させてこそ、初めて人を救ったことになる。
(12)人の鼓舞、奨励
人の鼓舞、奨励は多いに行うべきであるが、優れた人はそれを人に望んでは
ならない。
(13)人生の苦悩の受け止め方
人生から苦悩をなくすことはできない。
しかし、凡人が苦悩で苦しみ、悩み、のたうちまわるとき、自覚の進んだ人
間はやたらに失望したり、落胆したりしない。自らの人生の糧として、立派に
克服するんだと勇ましく立ち向かう。
今までの失敗は、今日以降ですべてを償える。
颯爽溌剌(さっそうはつらつ)、自分の心がいつもそうあるように努力しな
さい。
勇気は常に勝利をもたらし、恐怖は常に敗北をもたらす。
現在只今、一日一日をこれでもか、これでもかと颯爽溌剌と活きて行け。
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発行元:アクティブウェブ
編集:荒滝俊政
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